マンガ描き・杜野亜希の、仕事や観劇や身のまわりなどなど日記です。
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ミュージカル「ルドルフ ザ・ラスト・キス」を観に行きました。
<原作> フレデリック・モートン「A Nervous Splendor」
<音楽> フランク・ワイルドホーン
<脚本・歌詞> ジャック・マーフィ
<演出> 宮本 亜門
<キャスト>
オーストリア皇太子 ルドルフ: 井上芳雄
男爵令嬢 マリー・ヴェッツェラ: 笹本玲奈
ルドルフの妻・大公妃 ステファニー: 知念里奈
マリーの友人 ラリッシュ: 香寿たつき
オーストリア皇帝 フランツ・ヨーゼフ: 壤晴彦
人形師 ヨハン・ファイファー: 浦井健治
ウィーン日報の記者 ツェップス: 畠中洋
プロイセン皇太子 ウィルヘルム: 岸祐二
英国皇太子 エドワード: 新納慎也
ルドルフの御者 ブラットフィッシュ: 三谷六九
オーストリア首相 ターフェ: 岡幸二郎
1889年1月30日、オーストリアの皇太子ルドルフが謎の死を遂げた。
これは、彼が死ぬ日までの物語…。
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「エリザベート」のルドルフ役で颯爽とデビューした井上くんが、再び別の作品でルドルフを演じるという面白い試み。
「エリザベート」では爽やかでナイーブな悲劇の王子様的印象でした。
でも、今回の舞台では女性問題とかルドルフの負の部分も描かれていて、リアルな一人の男という感じ。
両親との関係やマリーとの恋愛ではどちらかといえば被害者的立場ですが、妻のステファニーなどに対しては加害者的な部分もあるし、いろんな状況での立ち回りが上手くないし。
まあでもだからこそ人間的で、王子様ルドルフより自分に近い物として感情移入できる部分があります。
正しくは感情移入の質がちょっと違うのかな。
「エリザベート」の方がいわゆる萌え系(笑)で、今回のはリアル系(?)といいますか。
他のキャラも同様に人間的です。
打算的な結婚と真実の愛の間で揺れるマリー・ヴェッツェラ
国と息子の為によかれという思いが、ルドルフには裏目にでてしまうフランツ・ヨーゼフ
夫を愛するがゆえ逆に追い込んでしまうステファニー
などなど、どのキャラも正と負の部分を持っています。
国を自分の思うがままに操ろうとするターフェすら、悪役ではない印象。
マリーを説得するあたりで、彼なりの美学があるんだと感じました。
個人的には、このターフェとステファニーのキャラクターが特に好きでしたね。
ステファニーは本当は夫を想っているのに、ルドルフを説得する台詞が素直じゃないのが泣けます〜。いい皇太子夫婦でいるのが私達の義務なのよ的な台詞しか言えなくて。
完全にルドルフの心が自分から離れてるのがわかってますから、すがりつくとかは、誇り高い彼女には許せないことなんですよね。
しかし、ルドルフにはそんな妻の気持ちを思いやる余裕などなく、彼女の表面的には冷たい台詞に逆に追いつめられていく。
実在の人間が題材なので、基本的にルドルフの悲劇的な結末は変わりません。
でも、不思議と観終わった後の印象が、鬱々とした感じにはなりませんでした。
みんなの様々な…、元々は悪意でなかったはずの思いさえもがルドルフを追いつめて行く様がひしひしと感じられて、それなりに納得できたからですね。
皇太子の責任の重さなどはもちろん想像外の世界。
でも、抱える問題は違っても、似たような感覚は現代の人間にも皆あることじゃないかなと感じました。
まあややこしいことは置いておいても、今の日本のイケメンミュージカルスター勢揃い! いろいろキラキラしてましたです。目と耳の保養になりました〜。
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<原作> ダフネ・デュ・モーリア
<脚本・歌詞> ミヒャエル・クンツェ
<音楽> シルヴェスター・リーヴァイ
<演出> 山田和也
<キャスト>
マキシム・ド・ウィンター: 山口祐一郎
「わたし」: 大塚ちひろ
ダンヴァーズ夫人: シルビア・グラフ
フランク・クロウリー: 石川禅
ジャック・ファヴェル: 吉野圭吾
ベン: 治田敦
ジュリアン大佐: 阿部裕
ジャイルズ: KENTARO
ベアトリス: 伊東弘美
ヴァン・ホッパー夫人: 寿ひずる
ほか
<あらすじ>
「わたし」は21才の身寄りのない娘。
モンテカルロで、上流イギリス紳士のマキシム・ド・ウィンターと思いがけず恋に落ち、結婚する。
ハネムーンを終え、マキシムの大邸宅マンダレイに新しい女主人として訪れた「わたし」は、一年前ヨット事故で亡くなったというマキシムの前妻・レベッカの未だ消えぬ存在に悩まされることになる。
そんなとき持ち上がるレベッカの死に関する疑惑。
レベッカの死は事故なのか殺人なのか。殺人なら犯人は誰なのだろうか…?
ヒッチコックのサスペンス映画でも有名な「レベッカ」です。
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私は、映画を昔観たはずなのにすっかり中身を忘れていて、ほぼ素の状態で観てしまいました。
どうかと思いますが、まあ楽しめたから、今回はよしということで(笑)。
お話、面白かったです。
結末は、刑事事件的にそれでいいの?と思う部分も個人的には大きいのですが、女性の成長話として、いいなあと思いました。
ただただ守られる存在であったところから、自分が大切な人を守ると決意した時点からの鮮やかな変貌ぶり。
精神的な成長が外にも現れるというのをリアルタイムで見せられて、同性ながらドキドキもんでした。(衣裳の変化も上手くそれを助けていました)
大塚ちひろちゃん、本当に美しかったです〜。
原作者が女性ということと関係あるのかどうかわからないけど、女性がいろいろなタイプがそろいつつ、それぞれとても魅力的に描かれている話だなと思いました。
特にダンヴァース夫人役のシルビア・グラフさんがすごかった!
シルビアさんは欧米の血が入っているので骨格がしっかりしているのと、落ち着いた大人の女性声で、そこが素敵な個性なのですが、今まで、その個性にぴったりはまる役に巡り会うのに結構苦労している感じがしていました。…がっ、
今回は間違いなくはまり役です!
仮に将来再演することがあったら、他のキャストが変わったとしても、彼女は動かせない!
そんな感じがしましたよ。
(シルビアさんは、以前、コンサートで歌った「キャバレー」も最高に素敵だったので、いつかキャバレーのサリー役もやってみてほしいなあ)
この作品、ミュージカルとしても、歌の上手い人がそろっていて、安心して浸れて幸せでしたけども、一夜明けて真っ先に思い出したのはシルビア声の「♪レベ〜ッカ」のメロディ。
怖い怖いよ〜。
それだけ印象的だったんでしょうね。
「わたし」の曲も素敵な曲が多かったです。
対して、マキシムの曲は意外に少なかったですね。
それもちょっと複雑な曲が多くて、あまり記憶に残らないというか。
山口ファンには、物足りなかったんじゃないかと思います。
曲というんじゃないですが、ボートハウスのシーンの山口さんの台詞は印象に残りました。
マキシムだけでなく「私」にとってもターニングポイントとなるいいシーンでした。
他に、召使い達が慇懃無礼に歌う歌や上流階級の人々がイギリス人の国民性を歌う歌は、なんか既視感があって、笑ってしまいました。
クンツェ&リーヴァイでは、こういう曲が必ずありますよね。
主観だけじゃなく、こういう(ちょっと意地悪な)客観視点を入れることで、物語の広がりが出てくるのかもしれません。
あと、個人的に、タイトルロール「レベッカ」のビジュアルを一切見せずに話を進めていく演出がうまいな〜と思いました。
レベッカ、ずいぶんカリスマですからねー。
それを、こんな人だったのよと、絵でも見せられたら、どんなに綺麗でもそこで想像は止まってしまいます。
その点、観客の想像だけにお任せすれば、どこまでもすごいイメージになりますから。
安上がりで最高の方法だけど、結構勇気がいりそうな方法でもあります。
映画はこの辺りどう処理していたんだっけ?
レベッカに関しては、ビジュアルだけでなく、内面的な部分をどう想定するかで、こっちの感じ方もずいぶん変わってきそうです。
ラストである程度までは想像できないこともないですが、やはりわからない部分も多かったんですよね。
例えば、ダンヴァース夫人がジャック・ファヴェルに語るレベッカ像はどの程度まで真実なのか? レベッカにとってもダンヴァース夫人は特別な存在だったのかとか…。
この辺のニュアンス、原作や映画には描かれているのでしょうか。
感想を一日おいたのは、家のどこかにあるはずの映画のビデオを観てみようと思っていたからなのに、今日はちょっと無理でした。でも、近いうちに!
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18日に歌舞伎を観に行った時のことなど。

雨の歌舞伎座でした〜。
四月大歌舞伎 夜の部
一、将軍江戸を去る(しょうぐんえどをさる)
徳川慶喜 坂東三津五郎
高橋伊勢守 坂東彌十郎
宇佐見常三郎 坂東巳之助
間宮金八郎 澤村宗之助
天野八郎 片岡亀蔵
山岡鉄太郎 中村橋之助
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶 片岡仁左衛門
富樫左衛門 中村勘三郎
亀井六郎 大谷友右衛門
片岡八郎 河原崎権十郎
駿河次郎 市川高麗蔵
常陸坊海尊 市川團蔵
源義経 坂東玉三郎
三、浮かれ心中(うかれしんじゅう)
中村勘三郎ちゅう乗り相勤め申し候
栄次郎 中村勘三郎
おすず 中村時蔵
大工清六 中村橋之助
三浦屋帚木 中村七之助
お琴 中村梅枝
番頭吾平 片岡亀蔵
佐野準之助 坂東彌十郎
太助 坂東三津五郎
伊勢屋太右衛門 坂東彦三郎
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「浮かれ心中」、すごく面白かったです。
世話物ってことになるんでしょうが、井上ひさしさんの「手鎖心中」を劇化して平成9年に同じ勘三郎の栄次郎で初演とのことなので、感覚的には現代劇という感じでした。
でも、時代物の「将軍江戸を去る」、唄や踊りが多い「勧進帳」と古典的な流れでの二作品を見た後だから、よけい面白いところもあるんですよね。
セルフパロディみたいな軽やかな感じ。歌舞伎の劇場で観るからこそ意味がある気もします。
宙乗りがあると聞いていたのでそれは楽しみではあったのですが、宙乗り+この題名ときたら、ちょっとストーリー的に嫌な予感がして。
とても楽しい話なので、途中観ながら、ラストでそーゆー展開になったらやだなあとものすごく危惧していたわけです。
歌舞伎って、波瀾万丈で客がびっくりすれば、テーマ的に筋が通ってなくても、何でもありってとこもありますよね。ホント、よくも悪くも、すごく話にエネルギーがあると思う。
現代に生きてる自分の感覚で観ていると、私、置いて行かれた、すごかったな〜と、口をあんぐりあけたまま敗北感を抱えて帰宅することも過去何度かあったので、今日も、そのパターンを多少覚悟しておりました。
結果、ストーリー面ではある意味、危惧通りだったのですが、テーマ的には筋が通らないどころか、私の想像以上に現代的で。
個人的に、いい方向に予想が裏切られた感じです。
ええと、とにかく気持ちの上ではスカッとして終われると思います。
七之助さんに、勘三郎@栄次郎への台詞を言わせるのもなんか笑えました。
それにしても、勘三郎さんは本当にエンターテイナーですねえ。
三津五郎さんとの名コンビも、時蔵さんとのラブラブ夫婦ぶりにも笑わせられました。
ちなみに、宙乗りのBGMは、観た人以外には言えない秘密のアノ曲。
機会があれば、ぜひ、歌舞伎座に行って観ていただければと思います。
関係ないけど、休憩時間にイヤホンガイドをつけたまま、ロビーをボーッと歩いていたら、突然母に腕を引っ張られました。
何事かと思いきや、もう少しで亀井静香氏にぶつかるところだった。
どひゃー。気づいてませんでした。
慌てて振り返るも既に後ろ姿。残念だわー。
他にも、笹野高史さん等もいらしてたようで、この辺の方には、宙乗りの時、勘三郎さんが上から声をかけてましたよ。
「勧進帳」の感想なんかも長々と書いていたのですが、途中でうっかり全部消してしまいました。
ええと、とにかく…、
女形ではなく立役の玉三郎さんでとはいえ、憧れの仁左衛門と玉三郎の組み合わせを生で観られて幸せでした。
ということにつきますね。
お二人はやっぱり美男美女…じゃない美男美男でした。
そしてストーリー的に私が感情移入してしまうのは、いつも観ても富樫。いい人です〜。
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昨日ですが、H・アール・カオス×大友直人×東京フィル のコラボレーションコンサートを観てきました。
興奮です。うう、いつ観てもH・アール・カオスは魂を揺さぶってくれる感じ。
そして人間の身体のなんと美しいこと。
時間が取れたら、詳しく感想書きたいです。
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今度は井上ヴォルフで観劇してきました。
涼風ヴァルトシュテッテン男爵夫人も初めてです。
脚本・歌詞: ミヒャエル・クンツェ
音楽 : シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞: 小池 修一郎
【キャスト】
ヴォルフガング・モーツァルト: 井上 芳雄
コンスタンツェ(モーツァルトの妻): hiro
ナンネール(モーツァルトの姉): 高橋 由美子
ヴァルトシュテッテン男爵夫人: 涼風 真世
コロレド大司教: 山口 祐一郎
レオポルト(モーツァルトの父): 市村 正親
セシリア・ウェーバー(コンスタンツェの母): 阿知波 悟美
アルコ伯爵: 武岡 淳一
エマヌエル・シカネーダー: 吉野 圭吾
アマデウス: 真嶋 優
今日は観劇後に某イベントに行ってみたので、そっちの話も書きたい。が、写真の整理をする余裕がないので、また後日…。すみません。
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井上くんがすごくのびのび演じていました。
以前とは受ける雰囲気がだいぶ違ってびっくりです。
振付自体がかなり派手になっていて(これは中川くんの時も)、動きが大きくなったせいもあると思います。
でもそれ以上に、コメディ作品とかいろいろやって、井上くん自身に余裕やおおらかさが出てきた気がしました。
役作り自体もかなり変えてきたんじゃないでしょうか。
以前は人は違えど、中川くんと井上くんの役作りの方向性自体は同じ印象でしたが、ここにきてハッキリとベクトルが別方向に分かれてきた様子。
(どちらかというと井上くんの方が大きく変わった気がします。)
中川くんからは繊細な天才、井上くんからはどこまでも自由を求める若者といった要素を特に強く感じました。
どっちがいいとかはもう観る側の好みですね。
個人的にお薦めするなら、キャラクター偏重傾向の強い方は中川くん、作品全体のミュージカルらしさを楽しみたいという方には井上くんて感じかもしれません。
…って私はまだまだ選べませんが。両方見守って行きます(笑)。
私が観たこの日は、井上くん、声もすごく調子がいい気がしました。
本当に聞いていて気持ちが良かった。
涼風ヴァルトシュテッテン男爵夫人、綺麗でした。
ドレスも香寿たつきさんと違ったような。
ヴァルトシュテッテン男爵夫人という役自体が私にとっては謎なので、役作りがどうだったとか語るのはちょっと無理です。ごめんなさいー。
人間or神的なもの? 優しさor冷淡さ?、母性の権化かその逆か?、何が役として正しいのか、何を求めて観ているのか自分でもまだよくわかりません。
役者さんを観ても、その人の演技がどの解釈か、ピタッとあてはめるのも難しいですし。
作品全体の狂言回しでありつつ、常にアマデの進みたい道の先にいるのが彼女かなとか思いますが、「大人になれ」とヴォルフに言う辺りを見るとちょっと違うのかな…いや、アマデ=子供ってわけでもないか。まあもうしばらく考えてみましょう。
それはそうと、山口コロレド猊下の例のシーン…。
初演で見たとき、解釈に苦しんで呆然としたシーンも、今ではそれなりに必要なだと思っていますが、なんか観る度にどんどん凄くなっていくのはどーすれば…。
初見の人の感想をちょっと聞いてみたいです(笑)。
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